レビー小体型認知症のパーキンソン症状を審査対象外とされたケース

相談時の状況

レビー小体型認知症の診断を受けた60代男性の、奥様からご相談いただきました。
 
 

社労士による見解

詳しくお話を伺ってみると、この方は職務上のトラブルからうつ病を発症し、約5年前から精神科へ通院されていました。

うつ病のため定期通院して投薬治療を受けておられましたが、通院開始から1年ほど経ったころから、明らかにうつ病とは違う幻覚症状や腕の震えなどが出現するようになりました。
総合病院でしたので、精神科の主治医の勧めで同院内の脳神経内科を紹介受診し、精密検査を受けたところ、レビー小体型認知症を発症していることがわかりました。

レビー小体型認知症とは、レビー小体という異常な蛋白た脳の広範囲に蓄積し、神経細胞が徐々に減少していく原因不明の病気です。

代表的な症状として、「認知障害」「幻視」「パーキンソン症状」の3つがあります。
悪化すると意思の疎通も困難になり、パーキンソン病のような症状から自力で移動することもできなくなります。

この方は少し前まで幻視症状が頻繁にあり、暴れたりすることが多かったようですが、最近はおとなしくなったものの、話しかけてもあまり反応しないことが増えたそうです。

パーキンソン症状も進んでおり、家の中では何とか伝え歩きで移動できるものの、車いすでなければ外出はできない状態でした。

精神の障害としても肢体の障害としてもそれぞれ2級には該当するはずで、合わせると1級になることが確実な障害状態だと判断しました。
 
 

受任してから申請までに行ったこと

前述したように、この方は約5年前から同病院の精神科に通院しておられましたが、それはうつ病の治療のためでしたので、初めて精神科を受診した日ではなく、レビー小体型認知症の症状について初めて医師の診療を受けた約4年前の受診が初診日であると判断しました。

同じレビー小体病によるものでしたが、症状別に、精神の障害については精神科で、肢体の障害については脳神経内科でそれぞれ診断書を作成してもらい、2つの障害を主張して申請しました。

数か月後に審査結果の通知が届きましたが、なんと精神の障害については2級に認められたものの、肢体の障害については障害等級に該当しないとの内容でした。

不本意な審査結果でしたので、すぐに厚生労働省に対して保有個人情報の開示請求を行い、何を根拠に肢体障害を判断したのかを調べることにしました。
届いた障害状態認定表を見ると、今回審査を担当した認定医の判断として、目を疑うような理由が記載されていました。

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レビー認知症は、肢体障害は出ません。精神障害のみです。
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開示請求を行っても審査に関係するすべての情報を教えてもらえるわけではないので致し方ないのですが、これだけを見ると、まるでレビー小体型認知症のパーキンソン症状は審査の対象外とする規則があるような印象を受けます。

しかし、そのような決まりは存在しません。

あまりに馬鹿げた理由でしたので、すぐに審査請求(不服申立)を行いました。
 
 

結果

 無事審査の間違いを認めてもらうことができ、先に決まった精神障害と合わせて障害厚生年金1級に変更されました。

一般の方にとっては信じがたいことかもしれませんが、障害年金の間違った審査は頻繁に行われています。
特に、平成29年度からすべて東京一括審査体制に代わってからは、おかしな審査の頻度が飛躍的に高まりました。
当センターでは月に20件程度の申請を行っていますが、毎月最低でも1~2件は審査請求にもつれ込んでいます。

非常に残念ですが、これが現実です。
 
 
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