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学生時代の事故が原因だが社会的治癒で障害厚生年金3級に認められたケース(事例№7664)

相談時の状況

数年前に人工股関節置換術を受けられた、60代の男性からご相談いただきました。

この方は大学生の頃交通事故に遭い、それが原因で右股関節を痛めてしまったそうです。
その当時、学生は国民年金への加入が任意で、この方は加入していなかったため諦めていたとのことでした。

 

社労士による見解

この方は大学生の時、車にはねられて右股関節を骨折されたそうです。
手術を受けて治癒しましたが、股関節の可動域に一定の制限が残りました。

退院後は特に治療の必要がなかったため通院は終了し、その後長年に渡って問題なく過ごしておられたそうです。
しかし、可動域に制限が残ったことで股関節に負担が掛かってしまい、約20年後から強い痛みがでるようになったため近くの整形外科を受診したところ、変形性股関節症と診断されました。

その後は痛みがひどい時だけ不定期に受診されていましたが、徐々に状態は悪化していきました。
数年前に人工股関節への置換が必要と判断され、紹介された総合病院で右股関節の置換術を受けられました。

変形性股関節症の原因は大学生の頃の交通事故による股関節の骨折にありましたので、原則だと事故で救急搬送された時点が初診となります。

現在は身分に関係なく20歳になると国民年金へ強制加入となりますが、当時学生は任意加入とされていました。
この方は任意加入していませんでしたので、初診日の時点では未加入となり、障害年金の対象外とされてしまう状態でした。

また、障害認定基準では主要な関節を人工関節にしている場合は3級に該当すると定められていますが、障害基礎年金(国民年金)は2級からしか支給されないため、当時任意加入していても受給は困難でした。

しかしこの方は、治療の結果骨折は可動域の制限は残ったものの治癒し、その後20年もの間問題なく過ごせていましたので、社会的治癒が認められる可能性が高いと判断しました。

社会的治癒とは、傷病や怪我が一旦治癒し、その後治療の必要なく長年に渡って就労するなど問題なく社会生活を営めていた場合に、再発した時点を初診日として取り扱ってもらえるようになる法理のことを言います。

 

受任してから申請までに行ったこと

医師に診断書を依頼していただく際は、正しい内容でお書きいただくための参考資料を作成し、受診時にお渡しいただいたところ、問題の無い内容でお書きいただけました。

病歴就労状況等申立書には、この方の状況が社会的治癒に該当する旨の説明を明記しておきました。

 

結果

無事、障害厚生年金3級に決まりました。

 

社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

舩田 光朗
舩田 光朗社会保険労務士
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