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うつ病だがアルコール依存専門医療機関に通院していたケース

相談時の状況

10代の頃から精神科へ通院されている、40代男性のお母様からご相談いただきました。

通院しているクリニックのソーシャルワーカーに障害年金を受給したい旨をお話されたところ、難しいので専門家へ相談するよう勧められたそうです。

 

社労士による見解

この方は高校生の時に彼女との関係がうまくいかず、思い悩むようになったそうです。
嫌なことを忘れるためにアルコールを乱用するようになり、気付いた母親がアルコール依存専門のクリニックへ連れて行かれました。

アルコールに依存する状態は直ぐに改善したのですが、抑うつ状態は良くならず、希死念慮まで出現するようになったそうです。
高校は退学して自宅に引き籠るようになり、自殺未遂を繰り返すようになりました。

その後もアルコール依存専門の精神科へ通院しておられましたが、症状に改善が見られないまま、20年以上も経過していらっしゃいました。

障害状態を拝見する限りでは、障害等級に該当することは明らかでした。
しかし主治医はアルコール依存専門医で、どのような診断名を付けておられるのかも不明でした。

 

受任してから申請までに行ったこと

直ぐに通院しておられるクリニックのソーシャルワーカーにアポイントを取り、状況を確認しにいきました。

詳しくお話を伺ってみると、主治医はアルコールに依存していたときのことばかり印象に残っているようで、その後の抑うつ状態や希死念慮があることについては、あまり認識しておられないようでした。
本人が病状について、受診時に殆ど話をしてこなかったことも原因のひとつでしたが、その状況で診断書を作成してもらっても、殆ど実態が反映されない内容になってしまうことは明らかでした。

改めてお母様からも実態についてソーシャルワーカーに伝えてもらい、その内容も踏まえた上で改めて医師に診察をしてもらったのですが、残念ながら殆ど話に耳を傾けてもらえず、そのまま通院を続けても症状に改善は期待できないとお母様が判断され、転医を決意されました。

信用できる医療機関を紹介し、そちらを受診してもらったところうつ病と診断され、診断書をお書きいただくことができました。

 

結果

無事、障害基礎年金1級に決まりました。

障害等級の審査において、診断書の内容が最も重要です。
年金機構がご本人の状態を直接確認してくれるわけでは無いので、原則として診断書などの提出書類の内容だけをみて判断されます。

しかし精神疾患は目に見えない病気ですし、検査数値などの客観的な判断材料が存在しません。
診断書の記載項目は、殆ど全てが医師の主観に基づくものですので、同じ病気・同じ症状でも、書かれる医師によって内容は異なってきます。

殆ど医師に症状や普段の状況を伝えられないまま長年通院されているような場合は、実態とかけ離れた内容の診断書を書かれてしまうことも珍しくありません。

普段から、受診時に症状や状況について医師へお話しておかれることをお勧めします。

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