強迫性障害で長年治療を受けていたが障害基礎年金2級に認められたケース(事例№6315)
相談時の状況
強迫性障害の治療を10代の頃から受けておられる、30代の女性からご相談いただきました。
強迫性障害では障害年金を受給できないと言われたが、何とかならないか?、とのことでした。
社労士による見解
詳しくお話を聞いてみると、この方は子供の頃から人付き合いが苦手で、クラスで孤立することが多かったそうです。
高校1年生の時に不登校となり、精神科クリニックを受診したところ、社会不安障害や強迫性障害の診断を受けて投薬治療を開始しましたが、症状は改善しなかったため数回で行かなくなったとのことでした。
何とか登校できるようになり、別の精神科への通院も始めましたが、そこでも治療の効果は無く、高校も3年生の後半で再度通えなくなり、通信制高校へ転校して何とか卒業しました。
高校卒業後は進学も就職もせずに自宅へ引きこもり、病院も転々としていました。
数年前から現在の病院へ通院するようになり、入退院を繰り返しているとのことでした。
障害年金は、原則として強迫性障害や社会不安障害などの神経症は支給の対象外とされています。
しかしこの方のお話や様子を伺った限りだと、発達障害の可能性があるのではないかと感じました。
その旨を伝えてみたところ、確かに現在の主治医からもそのような指摘を受けて、以前発達検査を受けさせられたとのことでしたので、強迫性障害だけでなく、自閉症スペクトラムの判断も今の主治医はしておられる可能性が高いと感じました。
受任してから申請までに行ったこと
診断書の作成依頼をしていただく際は、自閉症スペクトラムの診断をしておられるという前提で、幼少期から現在までの状況について詳しく記載した資料を作成し、受診時に医師へお渡しいただいたところ、発達障害について具体的なエピソードも交えてお書きいただけました。
結果
無事、障害基礎年金2級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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