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事例№5094・自閉症で長年受給していたが突然支給停止されたケース

相談時の状況

自閉症スペクトラムで障害基礎年金2級を受給しておられた30歳男性のご両親から、通っておられた就労支援施設からの紹介でご相談いただきました。
障害状態が軽減したわけでもないのに、障害年金を2年前に止められてしまったそうです。

社労士による見解

この方は、20歳になられた時点でご両親が手続きされ、障害基礎年金2級に認められていました。
最初は3年更新だったのに、3年⇒2年⇒1年とだんだん更新期間が短くなっていき、『平成29年』の更新でついに支給停止となったそうです。
この方は子供の頃からコミュニケーション能力に問題があり、家族以外とは正常な人間関係を構築できたことがほとんどありませんでした。
こだわりも強く、少しでも物事が計画通りに進まないと癇癪を起して暴れまわったそうです。
IQも70台でしたので、物事を理解する力も弱く、家族の支えがなければ日常生活を送れない状態でしたので、間違いなく障害等級2級以上に該当するはずの方でした。

受任してから申請までに行ったこと

まずは支給停止された原因を知るために、更新時の診断書を確認する必要がありました。
この方は子供の頃から同じ病院の小児科に通院しておられたのですが、そこは困っておられる患者さんを当センターへよくご紹介いただく病院でしたので、すぐに顔見知りの相談員さんに連絡し、全ての診断書の控えを送ってもらいました。
内容を確認してみると、一番最初の診断書は2級に該当するかどうかがかなり微妙な内容になっていました。
そして1回目の更新時の診断書はさらに軽い内容になっており、ギリギリ3級に該当するかどうかという内容でした。
その後は1回目の更新時とほぼ同程度の内容が続き、支給停止となった『平成29年』時も同様でした。
実は障害年金の審査体制は、『平成29年4月』に大きな改革がありました。
以前は、障害基礎年金の審査は各都道府県に設置された事務センター内で行われていました。
当時は都道府県にもよりますが、障害基礎年金が2級以上に該当しなければ支給されない関係上、厚生年金であれば3級相当と判断されるべき内容でも、基礎年金なら2級で通ることもよくあったのです。
しかし都道府県によって決定率にバラツキがあると報道されたことをきっかけに、都道府県の事務センターでの審査は廃止され、平成29年4月から審査本部での一括審査体制に変わったのです。
これ以降、基礎年金も厚生年金と同じ基準で審査されるようになり、以前はおそらく温情で2級にしてもらえたものでも、3級相当=不支給とされるようになりました。
ある意味正しい審査が行われるようになったと言えるのですが、受給者にとっては、今までと障害状態は変わらないのに、理由もわからず突然打ち切られてしまう事態が多数発生したのです。
支給停止を解除してもらうためには、実態に即した内容=2級相当の内容で診断書をお書きいただく必要がありましたので、相談員さんを通じて医師にお願いし、診察の場に同席させてもらいました。
そして上記のような事情を医師に説明したところ、すぐに理解してもらうことができ、正しい内容を診断書をお書きいただけました。

結果

無事、支給停止は解除されました。

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