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【知的障害で障害基礎年金2級】境界知能だったが生活への支障を申立書に反映し受給出来たケース

相談時の状況

以前ご主人のサポートをさせていただいた方から、近く20歳になる知的障害の娘さんについてご相談いただきました。

 

社労士による見解

この方は言葉を覚えるのが遅く、幼少期から発達の遅れを指摘されていました。

小学校へ入学する際は支援学級を勧められましたが、そのうち発達が追い付いてくるかもしれないと母親が期待して、普通学級へ通わせました。

非常に大人しく、問題行動もなかったため、何とか通学できていましたが、勉強には全くついていけていませんでした。

中学に上がっても同様の状況でしたが、面倒見の良いクラスメートがいたため、何とか普通学級で通学できました。

高校では、障害を周りに知ってもらうほうが良いと母親が考え、療育手帳を取得しました。

その後は高校と同系列の短大へ無試験で進学しましたがやはり勉強にはついていけず、補講を受けることで何とか進級させてもらえている状況でした。

会話をしていても、少し話が長くなったり難しくなったりすると理解できず、わかったふりをして返答してしまうため、後でトラブルになることが多いようです。

家でも火の元の管理や冷暖房の調整だけでなく、入浴や整理の際の処理なども母親のサポートが必要なため、日常生活に大きな支障がでていましたが、知能指数を確認してみると、IQ78でしたので、厳密には軽度知的障害には当たらない、境界知能でした。

一般的に、軽度知的障害に分類されるのはIQ70未満で、IQ70台だとボーダーです。

しかし精神の障害に関する認定基準には、下記のことが記されています。
————————————————————————–
知的障害の認定に当たっては、知能指数のみに着眼することなく、日常生活のさまざまな場面における援助の必要度を勘案して総合的に判断する。
————————————————————————–
つまり、知能指数は比較的高くても、日常生活に様々な援助が必要な状態と認められれば障害年金を受給できる、という意味です。

前述のとおり、この方は母親の援助が無ければ日常生活もままならない状況でしたので、十分に可能性があると考えました。

 

受任してから申請までに行ったこと

主治医は、過去にこちらでサポートしたかたの診断書を何度の書いてもらったことがありましたので、障害年金に理解のある先生だとわかっていました。

そこで、母親からのヒアリングに基づいて幼少期から現在までの状況や、日常生活の様子などを文章にまとめ、受診時に追い渡しいただいたところ、実態に即した内容でお書きいただけました。

病歴就労状況等申立書をこちらで作成する際は、IQは比較的高くても、日常生活に大きな支障がでていることを具体的にまとめました。

 

結果

無事、障害基礎年金2級に決まりました。

 

社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

舩田 光朗
舩田 光朗社会保険労務士
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