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高校生の頃からの双極性感情障害で障害基礎年金2級に20歳まで遡って認められたケース(事例№6170)

相談時の状況

30代の娘さんについて、お母様からご相談いただきました。

当初はお母様が年金事務所に通って進めておられましたが、途中でどうすればよいかわからなくなり、通っておられる精神病院に相談されたところ、主治医から当センターをご紹介いただきました。

 

社労士による見解

お母様から詳しくお話を伺うと、この方は中学卒業までは問題ありませんでしたが、高校へ進学すると人間関係が一新されたことでクラスに馴染めなくなり、夏休み前には登校できなくなって退学されました。

翌年に改めて定時制高校へ入りなおしたそうですが、そこも途中で登校できなくなったため、精神科クリニックへ通院するようになりました。

何とか登校していましたが、過食嘔吐やリストカットを繰り返すようになり、大きな精神病院へ入院されました。

しかし退院後も自傷行為は治まらず、腕を縫うほどのリストカットやオーバードーズを繰り返したそうです。

定時制高校卒業後は活動的になり、シェアハウスに住みながら夜遅くまで会社勤めをしていましたが、しばらくすると再度うつ状態となってオーバードーズをしてしまったため、両親が実家へ引き戻しました。

その後も自殺未遂が度々あったため入退院を繰り返していましたが、数年前から他人を怖がって自室に引きこもるようになりました。

一人で外出もできない状態が続いておられましたので、障害等級2級以上に該当する可能性は十分にあると感じましたが、医師から聞いておられる傷病名は、「回避性パーソナリティー障害」とのことでした。

残念ながら、パーソナリティー障害(人格障害)は、障害年金の対象外であると障害認定基準に定められていますので、その病名だけで診断書を書いてもらっても障害年金を受給することはできません。

 

受任してから申請までに行ったこと

受診時にお母様から、人格障害が障害年金の対象外であることを主治医にお伝えいただいたところ、双極性感情障害の診断も可能な状態だとおっしゃっていただけました。

そこで、ヒアリングに基づいて養育歴や日常生活状況などを文書にまとめ、医師にお渡しいただいたところ、傷病名を回避性パーソナリティー障害だけでなく双極性感情障害も併記してもらう形で、実態に即した問題のない内容でお書きいただけました。

 

結果

無事に障害認定日である20歳の時点まで遡って、障害基礎年金2級に認められました。

 

社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

舩田 光朗
舩田 光朗社会保険労務士
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