診断名がうつ病から双極性感情障害に変更され障害厚生年金2級に認められたケース
相談時の状況
ご本人よりお電話でご相談いただき、後日ご主人と無料相談会へご参加いただきました。
社労士による見解
この方はうつ病と診断され、10年以上治療を継続しておられました。
日常生活の状況や症状について詳しく伺ったところ、うつ状態の時が多いのですが、気分に波があるようでした。うつの時は過眠傾向にあり、一日中横になったまま動けず、他人との接触にも大きな抵抗があるようでした。
しかし一転して気分が高揚し、活動的になって衝動的に長期間の旅に出たり、洋服やバッグなどに何十万円も使ってしまうことがあるようでした。
またうつ状態へ落ちていく過程で感情が極めて不安定となり、イライラして夫に暴力を振るってしまうことも度々あったそうです。
こういった症状はうつ病ではなく、双極性感情障害の可能性が高いと判断しました。
診察時の状況を伺うと、ご本人からはうつ状態時の辛さしか医師へ伝えられておらず、躁転したときは受診もしておられないようでしたので、医師が双極性感情障害の可能性に気付いていない恐れがあると考えました。
受任してから申請までに行ったこと
まずはご本人から、前述した症状などを医師へお伝えいただきました。すると医師にもうつ病ではない可能性に気付いていただけたようで、その後何度か受診された後で診断名が双極性感情障害に変更されました。
結果
無事、障害厚生年金2級に認められ、5年分の遡及も行われました。
精神疾患は、転医するたびに違う診断名がついてしまうケースもよく見られます。個人的な見解ですが、クリニックなどでは1回の診察時間が数分だけのところが多く、詳しい状況や症状が医師に伝わっていない場合があるのではないでしょうか。
障害年金制度において、精神疾患は支給対象から外されてしまう病名も数多く存在しますので、まずは専門家へご相談いただくことをお勧めします。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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