Ⅱ型双極性障害で障害厚生年金2級に認められたケース(事例№6804)
相談時の状況
双極性感情障害の診断を受けている30代の女性からご相談いただきました。
社労士による見解
この方は中学生の頃から、やってはいけないとわかっていることをやってしまいそうになる強迫症状に悩まされていたそうです。
高校生になると摂食障害の症状もでるようになりましたが、大学に進学すると強迫症状も摂食障害も治まったため、病院に行くことはありませんでした。
大学卒業後は事務職で就職したところ、上司から厳しい指導を日々受けるようになり、ストレスが蓄積していったそうです。
その後結婚し子供が生まれると、育児ストレスも重なって、抑うつ症状が出現しました。
近くの精神科病院を受診したところ休職を勧められ、思い切って退職しました。
退職後はストレスが軽減したためよくなったと考え、数か月で通院を止めてしまいました。
二人目の子供を妊娠すると希死念慮が現れ、窓ガラスを割ってしまったこともあったそうです。
出産後も精神は不安定で、浮き沈みが激しく、過眠の傾向が出て一日中眠ったり、突然外出して散在したりしていたそうです。
突然子供を連れて橋から飛び降りたい衝動に駆られた際に、危険を感じて再び精神科へ通院するようになりました。
しかしなかなか医師と合わず頻繁に転医を繰り返し、4つ目のクリニックでようやくⅡ型の双極性障害と診断されました。
現在も希死念慮が強く、週1回の頻度で通院されていました。
受任してから申請までに行ったこと
この方は10代の頃から、強迫性障害や摂食障害と思われる症状が出現していましたが、医師の診療は受けていませんでしたので、抑うつ症状を訴えて初めて精神科を受診した時点が初診日だと判断しました。
診断書作成を依頼してもらう際は、神経症と思われる症状が出現した10代の頃から現在までの状況や症状などを参考資料として文書にまとめ、受診時に医師へお渡しいただいたところ、実態に即した正しい内容でお書きいただけました。
病歴就労状況等申立書を作成する際は、詳細なヒアリング内容を基にまとめました。
結果
無事、障害厚生年金2級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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