統合失調感情障害での障害年金申請を別の社労士に依頼していたが、信用できないとして途中から依頼してこられたケース
相談時の状況
ご家族の方からお電話いただき、後日ご本人と一緒に面談へお越しいただきました。
社労士による見解
この方は長年双極性感情障害を患っておられ、最近になって幻聴や幻覚などの症状も出現するようになったため、現在は統合失調感情障害との診断を受けておられました。
ご家族にお話を伺うと、数か月前から別の社労士のサポートを受けておられるとのことでした。
しかし依頼してから気付かれたそうなのですが、その社労士は障害年金を扱った経験が少ない様子で、明確な指示やアドバイスは殆ど無かったそうです。
取得してきた診断書の内容を見ても問題が無いかどうかの判断ができず、病歴就労状況等申立書の作成も自分でするよう言われたため、不信感からその社労士のサポートを途中で断ったそうです。
受任してから申請までに行ったこと
その社労士からの指示で取得されていた受診状況等証明書(初診日証明)を拝見すると、その医療機関より前に他院へ通院していたとの内容が書かれており、そちらで改めて受診状況等証明書を取得しなければならないことがわかりました。
さらに発症から現在までの状況を詳しくヒアリングしてみると、初診日はそれよりもさらに遡ることが判明しました。
状況から考えて確実に初診日として認められるであろう医療機関にカルテの有無を確認してもらったところ、破棄されていませんでしたので、直ぐにこちらで依頼文を作成し、その医療機関へ受診状況等証明書の作成を依頼してもらいました。
既に取得しておられた診断書も拝見すると、明らかな間違いや記載漏れがいくつも見つかりましたので、その点を説明するための資料を作成し、受診時に医師へお渡しいただいたところ、直ぐに修正していただけました。
詳細なヒアリングの情報を元にして、当センターで病歴就労状況等申立書を作成し、年金事務所の窓口を通じて申請しました。
結果
無事、障害基礎年金2級に認められました。
障害年金制度は制度自体が非常に複雑ですし、医学的な知識も必要になるため、社会保険労務士であっても専門で扱っていなければ対応できません。専門ではない社労士に障害年金の相談をしても、通常は断られるか、知り合いの障害年金専門社労士を紹介されるケースが殆どだと思います。
しかし、あまり仕事が無かったり、珍しいからやってみたいと考える社労士の方は、稀に引き受けてしまわれます。引き受けてみて自分には無理だと判断され、社労士の方から当センターへご相談いただくこともあるのですが、わからないのにあれこれかき回され、どうにもならなくなってしまうケースもあります。
障害年金業務は非常に特殊で、社労士であれば誰でもできるというわけではありませんので、依頼される際は、どの程度の経験があるのかをまず初めに質問されることをお勧めします。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
-
当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は京都を中心に、府内全域を対象として、障害年金の申請サポートを行っております。(※相談は全国対応です。)
「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。まずはお気軽に相談ください。
- 6月 4, 2020精神の障害不支給からの再チャレンジでカルテの提出を求められたケース(事例№5083)
- 6月 2, 2020肢体の障害進行性核上性麻痺で障害基礎年金1級に認められたケース(事例№5216)
- 5月 26, 2020内臓系の障害初診が20年前の慢性呼吸不全で障害厚生年金2級に認められたケース(事例№345)
- 5月 18, 2020精神の障害幼少期の脳腫瘍が原因で高次脳機能障害となったケース(事例№5120)
「統合失調症・統合失調感情障害」の記事一覧
- 統合失調症で障害基礎年金2級に5年遡って認められたケース(事例№6866)
- 重度の統合失調症だが初診日を証明できず困っておられたケース(事例№6829)
- 統合失調症で一度不支給になっていたが再チャレンジで障害基礎年金2級に認められたケース(事例№6782)
- 統合失調症で障害基礎年金2級に決まり遡りも認められたケース(事例№6575)
- 統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№6463)
- 初診時点に学生で任意加入していなかったため統合失調症で特別障害給付金を受給したケース(事例№6327)
- 以前は人格障害と適応障害の診断を受けていたが統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№6148)
- 過去に2つの精神科を受診していた時期があったが社会的治癒が認められたケース(事例№6073)
- 一度不支給とされたが再チャレンジで障害基礎年金2級に認められたケース(事例№5950)
- 1回の往診のみで統合失調症により障害基礎年金1級に認められたケース(事例№5737)
- 医師から無理だといわれて諦めていたが5年遡及で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№5387)
- 窓口で初診日を証明できないかもと言われていたが障害厚生年金2級に認められたケース(事例№5867)
- 生命保険の診断書で初診日を証明し統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№5348)
- 統合失調症で障害基礎年金2級に認められ5年分の遡及も行われたケース(事例№5271)
- 初診日を明確に証明できなかったがなんとか統合失調症で障害基礎年金2級を受給できたケース(事例№5264)
- 初診の医療機関は10年前に廃院となっていたが妄想性障害で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№697)
- 統合失調感情障害で5年遡及分を不支給から障害厚生年金3級に変更できたケース(事例№444)
- 保険料の滞納が多くあったが統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№920)
- 軽度知的障害のあるご本人が医療機関を混乱させていたが障害基礎年金2級に認められたケース(事例№256)
- 性同一性障害に悩んで発症した統合失調症で障害厚生年金2級に認められたケース(事例№1437)
- 器質性統合失調症様障害で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№172)
- 重度PTSDが原因の鑑別不能型統合失調症で障害基礎年金1級に認められたケース(事例№34)
- 統合失調感情障害の初診日を第三者証明だけで証明して障害基礎年金2級に認められたケース(事例№456)
- 非定型精神病で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№454)
- 統合失調症で障害年金請求しようとしたが初診日を証明できなくて困っておられたケース
- 【統合失調症で障害基礎年金2級】一度不支給となったが当センター依頼後受給できたケース
- 一度も医師に会うことなく統合失調症で障害基礎年金1級に認められたケース
- 統合失調症で障害基礎年金1級に認められ5年遡及も行われたケース
- 病識の無い統合失調症で医師に誤解されていたが障害基礎年金2級に認められたケース
- 初診の医療機関は廃院となっていたが統合失調症で障害厚生年金2級に認められたケース
- 20歳前からの統合失調感情障害で障害基礎年金2級に認められ遡及も行われたケース
- 統合失調感情障害で障害厚生年金2級に認められ5年遡及も行われたケース
- アスペルガー症候群と統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース
- 統合失調症で障害厚生年金1級に認められたケース
- 統合失調感情障害で障害基礎年金2級に認められたケース
- 内科受診が統合失調症の初診と認められ障害厚生年金2級を受給できたケース
- 休職中に申請して統合失調症で障害厚生年金2級に認められたケース
- カルテ記載ミスで初診日を証明できなくなりかけたが統合失調症で障害厚生年金2級に認められたケース
- 10代の頃からの統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース
- 関連が薄いと思われた受診が初診に認められ統合失調症で障害基礎年金2級を受給できたケース
- 医師に認識を改めてもらい障害基礎年金2級に認められたケース
- 統合失調症で障害基礎年金2級に認められ5年遡及も行われたケース
- 統合失調症で障害基礎年金2級を受給できたケース
- 統合失調症で障害基礎年金2級に認められ5年遡及も行われたケース
- 知的障害の疑いがある統合失調症の方からご相談いただいたケース
- 改善しつつある統合失調症で障害基礎年金2級を受給できたケース
- 審査に通らない病名で診断書を書かれたが障害厚生年金3級に認められたケース
- 妄想性障害で障害基礎年金2級に認められたケース
- 不支給決定を覆し、再発時を初診として障害厚生年金2級に認められたケース