統合失調症で障害基礎年金2級に認められ5年遡及も行われたケース
ご相談にいらした状況
ご本人からお電話でご相談いただき、外出が困難な精神状態でしたので、ご自宅に伺って面談を行いました。
社労士舩田による見解
ご自宅へ伺いご本人とお会いしましたが、精神が極めて不安定で、正常なコミュニケーションをとることが困難な状態でした。妄想や幻聴の症状も常にでており、夜中に息子の首を絞めたり、包丁を持って表に飛び出したりすることも度々あるようでしたので、間違いなく障害等級に該当すると感じました。しかしご本人はある程度病識はあるものの、発症から現在までの記憶もとぎれとぎれであり、申請する際に必要な詳しい状況を聞き出すことが困難だと感じました。
受任から申請までに行ったこと
ご本人から詳しく聞き出すことは難しいと判断してまずはご主人に話を伺いましたが、毎日深夜まで仕事をしておられたため、日常生活の状況等はあまり把握しておられませんでした。しかしご親戚の方々数人が交代で自宅に来られ、面倒を見ておられたようでしたので、おひとりおひとりに連絡を取って詳しく話を聞かせていただきました。診察時も日常生活の状況等を医師へあまり伝えられていないようでしたので、ヒアリング内容を元に詳細な病歴就労状況等申立書を作成しました。
結果
無事障害基礎年金2級に認められ、5年分の遡及も行われました。
統合失調症や妄想性障害の方は病識があまりない方もおられ、ご自身の症状について医師に説明できていないケースをよく見かけます。そのような状況で診断書作成を依頼すると、実態よりも軽い症状で書かれてしまうことがありますので、日頃伝えられていないことなどを、ご家族や代理人から医師へお伝えすることも重要です。そうすることにより診断名が変わることもありますので、まずは経験のある専門家へ相談されることをお勧めします。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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