知的障害の疑いがある統合失調症の方からご相談いただいたケース
ご相談にいらした状況
以前サポートさせていただいた方からご紹介いただき、ご本人の自宅へ伺いました。
社労士舩田による見解
20年近く前から統合失調症と診断され、通院治療を続けられている方でした。
しかし数年前から幻聴や妄想の症状は治まっており、統合失調症としては障害等級に該当しない可能性が高いと感じました。
ところがしばらく会話を続けてみると、こちらの話をあまり理解できておられないようで、なかなか正常に会話が成立しませんでした。
この方はお母様と障害年金の申請を既に勧めておられ、障害認定日時点と現時点の診断書も完成していました。
後は病歴状況申立書を作成するだけの状態だったのですが、現時点の診断書を拝見したところ、数年前に実施された知能検査の結果としてIQ76と記載されていました。
にもかかわらず、知的障害に関する記載は一切ありませんでした。
受任から申請までに行ったこと
軽度の知的障害が認められる可能性がありましたので、そのことをお母様から医師へお伝えいただいたところ、診断書にその旨をご追記いただけました。
また病歴状況申立書も統合失調症に関することだけでなく、知的障害が原因と思われる日常生活上の支障や仕事上の困難さなども詳しく盛り込んで作成いたしました
結果
障害基礎年金2級に認められ、5年分の遡及も行われました。
障害年金の審査は、本人との面談などは一切行われません。
提出した診断書と病歴状況申立書の記載内容だけをみて障害状態を判断されますので、書かれていることだけが審査対象となります。
そのため、診断書内容に不足があればそれを医師に説明して追記してもらったり、申立書にありのままの状況を具体的に表現することが重要です。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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