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以前は人格障害と適応障害の診断を受けていたが統合失調症で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№6148)

相談時の状況

まず初めに、精神病院の医事課の職員さんから当センターへご相談いただきました。

医師から障害年金の診断書の内容について質問されたが、どうすればよいかわからないとのことでしたので、詳しくご説明しました。

しかし内容がややこしいと感じられたようで、ご本人のお父様へ当センターに相談に行くよう勧めていただき、サポートをさせてもらうことになりました。

 

社労士による見解

お父様から詳しくご状況を伺ったところ、30代の息子さんは10代の頃から精神科へ通院されていましたが、診断名は「回避性パーソナリティー障害」と「適応障害」だったそうです。

約2年前に現在の精神病院へ転医され、ようやく統合失調症と診断されました。

この方は、小中高と勉強の成績はあまりよくありませんでしたが、友達付き合いもできており、大きな問題はなかったようです。

大学進学してすぐに知り合った女性が希死念慮の強い方で、お付き合いするようになってから抑うつや不眠の症状が出現し、自殺未遂をしてしまったそうです。

母に進められて精神科へ掛るようになりましたが改善はみられず、入学から半年で退学しました。

その後は何度か職に就いたこともありましたが、その都度症状が悪化し、入院したこともありました。

現在は障害者雇用で就労しているものの状態は不安定で、出勤できない日も多いようでした。

 

受任してから申請までに行ったこと

障害年金の初診日は、病名が付いた日のことではありません。

精神疾患は診る医師によって診断名が変わることが珍しくありませんので、病名が何であれ、一連のものとみなされる場合が非常に多いです。

そのため、この方が統合失調症と診断されたのは約2年前でしたが、初診日は初めて精神科を受診された10代のころと判断し、そちらへ受診状況等証明書の作成を依頼しました。

診断書を医師に依頼する際は、この方の幼少期から現在までの状況や日常生活の状況などについて、参考資料として詳しく文書にまとめました。

この方は、障害年金の対象とならない神経症や人格障害の診断を受けて長年治療を受けてこられましたが、詳しくお話を伺うとかなり以前から妄想や幻聴などの陽性症状が出ていたようでしたので、そのこともありのままに記載しておきました。

 

結果

無事、障害基礎年金2級に決まりました。

 

社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

舩田 光朗
舩田 光朗社会保険労務士
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