初診時のカルテは破棄されていたが腎不全で障害基礎年金2級に認められたケース(事例№7345)
相談時の状況
長くⅡ型糖尿病を患っておられた60代の男性からご相談いただきました。
合併症で腎不全となり、2年前から腹膜透析をされているとのことでした。
障害年金がもらえると知り、ご自身で進めようとされましたが、初診の医療機関ですでにカルテが破棄されているとわかり、どうすればよいかわからなくなって当センターへご相談いただきました。
社労士による見解
この方は30代後半頃に別の病気で入院された際、血液検査で糖尿病と発覚して通院するようになりました。
40代半ば頃に主治医が開業したため、そちらへ転医したそうです。
しかし自宅から遠くて通いづらかったため、2年後に自宅近くの総合病院を紹介してもらいそちらへ通院するようになりました。
定期的に通院し治療を受けていましたが、徐々に状態が悪化していき、腎不全となって2年前から自宅で腹膜透析を受けるようになったそうです。
人工透析を受けている場合は、血液透析でも腹膜透析でも障害等級2級に該当します。
しかし障害年金は障害程度が重いというだけでもらえるわけではありません。
必ず初診日を証明する必要があります。
原則として、初診日は当時のカルテに基づいて証明することとされていますが、カルテがすでに破棄されている場合は、それに代わる証拠を示さなければなりません。
また、どこまで証明しなければならないのかは状況によって異なります。
初診日時点で厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金の年金額が障害認定日までの加入期間や標準報酬額によって決まるため、正確に「〇年〇月」というところまで証明する必要があります。
しかし国民年金だった場合は、障害基礎年金が定額で、時期によって年金額が変わることはないため、「ここからここまでの間のどこか」という程度で大丈夫な場合もあるのです。
この方は、20代の頃は厚生年金に加入して働いておられましたが、30歳を超えてからは自営業でしたので、国民年金でした。
受任してから申請までに行ったこと
最初の病院では確かにカルテが破棄されており何の情報も残っていませんでしたが、次に受診した、当時の主治医が開業したクリニックにはカルテが残されていました。
また、最初の病院のカルテもコピーを取っておられたため、初診日を問題なく証明していただけました。
結果
無事、障害基礎年金2級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

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