新型コロナウィルスの後遺症で障害厚生年金3級に認められたケース(事例№6270)
相談時の状況
約1年半前に新型コロナウィルス感染症に罹患し、現在も後遺症で苦しんでおられる40代の男性からご相談いただきました。
社労士による見解
この方は1年半前に発熱があり、PCR検査を受けたところ陽性でした。
退院後は一度復職されましたが、倦怠感が強く、異常な疲れやすさが残りました。
少し動いただけでも息切れし、めまいや頭痛の症状も強かったため再び休職され、現在も復職の目途が立たない状況でした。
障害年金はほとんどの病気が支給対象になります。
原則として障害等級の審査は、「病名が何か」ではなく、「どこに、どのような障害が、どの程度あるか」というような見方をします。
※ただし例外があり、特に精神障害は注意が必要です。
新型コロナウィルス感染症は2020年に入ってから感染が広まった非常に新しい病気ですので、障害年金の請求例はその時点で非常に稀であることは明らかでしたが、前述の考え方から支給対象になると考えました。
受任してから申請までに行ったこと
障害年金の診断書様式は8種類あり、病気や障害の箇所などによって適したものを選択しなければなりません。
今回のケースは、倦怠感や易疲労が主な原因で日常生活に大きな支障が出ていましたので、障害の分類がどこにも当てはまらない場合に使用する「その他の様式」を選択しました。
その他の障害は明確な数値基準などが存在せず、診断書の書き方に不足などがあれば障害状態を正しく認識してもらえなくなりますので、医師に正しい書き方を理解してもらったうえで作成してもらうことが重要です。
そのため医師へ診断書の依頼をしていただく際は、正しい診断書の書き方や日常生活状況などを参考資料としてまとめたものを、ご本人から受診時にお渡しいただきました。
結果
無事、障害厚生年金3級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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