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3つの障害のうち1つに絞って1級に認められたケース(事例№5008)

相談時の状況

お世話になっている病院の相談員さんから、入院中の40代男性患者についてご相談いただきました。
海外赴任先で脳梗塞を起こし、重い片麻痺と高次脳機能障害が残ったそうです。

社労士による見解

ご本人は会話もままならない状態とのことでしたので、面倒を見ておられた親戚の方にまずはお話を伺いました。
ご相談いただく約半年前に、赴任先のインドで脳梗塞を発症し、地元の病院へ救急搬送されたそうです。
約2週間後に日本の病院へ転院となり、3か月ほどリハビリを受けたのちに、現在の病院へ転院となりました。
親戚の方のお話によると、右片麻痺は上肢が特にひどく、全く動かせない状態でした。
右下肢は少し軽く、装具は装着しているものの全く動かせないというほどでは無いとのことでした。
高次脳機能障害は失語症が重く、会話の内容はできているものの、自分でしゃべろうとすると言葉に変換できないようで、「あ~」や「え~」としかでてこないとのことでした。
原則として、障害年金は初診日から1年6月経過した日を障害認定日といい、それ以降でなければ申請することができません。
しかし、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害による機能障害には特例が設けられており、1年6か月が経過する前でも、初診から6か月以上経過し、医師が症状固定と認めた日を障害認定日と主張することができます。
ところが主治医が症状固定と認めた場合でも、年金機構側の審査を担当する認定医が、「固定していない」と判断することがよくありますので、絶対ではありません。
「固定している」と判断してもらえるような、診断書や病歴就労状況等申立書の書き方が必要です。
また、特例が認められるのは「機能障害」に限定されており、高次脳機能障害は該当しませんので、原則通り初診から1年6か月経過するまで申請できません。
この方は病名としては脳梗塞だけですが、障害としてみると、「右片麻痺による肢体障害」「高次脳機能障害の失行・失認などの精神障害」「高次脳機能障害の失語症による言語障害」の3つに分類することができます。
複数の障害がある場合の障害等級は、次のように取り扱われます。
———————————————————
・3級 + 3級 = 障害の種類によっては2級になる
・3級+3級+3級 = 障害の種類に関係なく2級になる
・2級 + 2級 = 障害の種類に関係なく1級になる
・2級 + 3級 = 1級にはならず2級のまま
・1級 + 〇級 = 1級より上の等級は無いので1級のまま
———————————————————
この方の障害は、肢体障害単独で見ると1級か2級かが微妙な状態でした。
精神障害としての高次脳機能障害は、3級に該当するかどうかという状態でした。
失語症は、言葉を理解できるものの発語が全くできませんでしたので、2級相当でした。
つまり、肢体障害が2級だとすると、言語障害の2級は確実でしたので、併せれば1級になるはずでした。
しかし、すぐに申請できるのは肢体障害だけで、言語障害はもう1年待つ必要がありましたので、片麻痺の肢体障害だけで1級に認められるのがベストでした。

受任してから申請までに行ったこと

まず、この方はインドで脳梗塞を発症し、現地で受診されていましたので、初診証明はインドの病院でとる必要がありました。
本来は、年金機構所定の英語版受診状況等証明書を現地の病院で作成してもらい、日本語に訳したものと合わせて手出しなければなりませんが、インドの公用語であるヒンディー語はもちろんのこと、恥ずかしながら英語もままならな状態でしたし、ご本人も失語症であるため現地とやり取りをお願いすることは不可能でした。
しかし現地の病院で作成された紹介状を持って日本の病院へ移られていましたので、そのコピーを取り寄せ、初診証明としました。
そして診断書の作成依頼をする際は、相談員さんにお願いし、診察に同席させてもらいました。
その際に、前述したような障害年金制度の仕組みについて医師へ説明し、ポイントなどもご理解いただけました。

結果

 無事、肢体障害だけで障害厚生年金1級に決まりました。

もしも2級になっていた場合は、1年後に失語症についても追加で申請して等級を1級にあげ、更新のたびに肢体障害用だけでなく言語障害用の診断書の手出し続けなければいけませんでした。
さらに精神障害についても申請していたなら、更新で提出する診断書がもう1枚増えてしまうところです。
結果として、合わせて障害等級1級になることは同じですが、診断書の種類が増えれば更新時の手間や掛かるお金が変わってきますので、そこまで考えながら手続きされることをお勧めします。

社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

舩田 光朗
舩田 光朗社会保険労務士
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