尿管結石を初診として腎不全で障害基礎年金2級に認められたケース
相談時の状況
ご本人よりお電話でご相談いただき、後日無料相談会へご参加いただきました。
社労士による見解
18年前、腰の痛みを訴えて医師の診察を受けたところ左尿管結石と右腎結石であることがわかり、以後は継続して治療を受けておられました。
8年前には右尿管結石による無機能腎と診断され、その1年後に右腎臓を摘出されました。その後は左の腎臓も徐々に悪化していき、人工透析が必要であると医師から告げられた時点で当センターへご相談いただきました。
腹膜透析や血液透析を実施されている場合は、フルタイム勤務ができている人でも障害等級2級に該当します。この方は初診日時点のカルテも残っていましたので、障害年金を確実に受給できると判断しました。
受任してから申請までに行ったこと
正しい内容の受診状況等証明書(初診日証明)を作成してもらえるよう、ポイントをまとめた依頼文を作成し、ご本人から医師へお渡しいただきました。
また診断書の作成を依頼していただく際も、正しい書き方について参考資料を作成し、医師へお渡しいただきました。
結果
無事、障害基礎年金2級に認められました。
前述の通り、人工透析を受けておられる場合は障害等級2級に該当します。しかし初診時点のカルテが破棄されてしまってるケースが多く、初診日を証明できずに断念されてしまうケースが良く見受けられます。
実は、腎不全と診断された日が初診日になるわけではありません。糖尿病など、相当因果関係があると見なされる病気の方で初診日は判断されます。すると初診日から十数年経過しており、病院に問い合わせても既にカルテは無いと言われて、諦めざるを得なくなるのです。
しかしカルテが無くても、それにかわる客観的証拠を探し出して受給できるようになる場合もあります。また高血圧が原因である場合は腎機能の低下が認められた時点をもって初診とされるなど、どこが初診になるのかはケースバイケースです。
初診の証明が取れた場合でも、ご自身で病歴就労状況等証明書を書かれる際に何気なく記載した部分から初診日が遡り、断念せざるを得なくなるケースもよく見られます。
専門知識や経験がなければ判断できませんので、まずは専門家へご相談ください。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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