聴神経鞘腫による聴力障害で障害手当金に認められたケース(事例№7579)
相談時の状況
聴神経鞘腫によって左耳の聴力を完全に失った、50代の男性からご相談いただきました。
社労士による見解
この方は数年前に、朝起きると左耳が全く聞こえない状態になっていたそうです。
数日様子を見たそうですが、状態が変わらなかったため近くの耳鼻科を受診されました。
そこでは難聴と診断され、総合病院の耳鼻科を紹介されたそうです。
総合病院でも難聴と診断され通院していましたが、仕事中に激しい頭痛に襲われ、急遽会社近くのクリニックを受診したところ、大学病院を紹介されました。
大学病院で精密検査を受けたところ、単なる難聴ではなく、脳腫瘍が原因だと判明して手術を受けました。
手術は成功しましたが、左耳の聴力が戻ることはなかったそうです。
片方の耳が全く聞こえない状態だと、障害認定基準上、障害手当金に該当します。
障害状態が3級に満たない程度でも、一定以上の障害が残っている場合は一時金として障害手当金が支給される場合があります。
しかし、どのような障害でも支給されるわけではありません。
障害手当金とは、症状が固定する障害のみが対象ですので、精神障害や内科系の疾患は対象になりません。
対象となる種類の障害は障害認定基準が設けられており、それに該当するかどうかという審査が行われますが、精神障害や内科系疾患などの対象とならない障害については基準すら存在しません。
また対象となる障害でも、「初診日から5年以内に症状が固定」し、尚且つ「症状固定日から5年以内に申請」しなければならないという条件も満たす必要があります。
また逆に、障害手当金の対象となる障害が固定しておらず、今後もよくなったり悪くなったりする可能性があると判断された場合は、障害手当金に該当する程度の障害状態でも、障害厚生年金3級が支給されます。
この方の聴力障害が、突発性難聴などであれば症状固定と見なされず、手当金レベルの状態でも3級を受給できる可能性がありましたが、脳腫瘍による後遺症でしたし、完全に聴力が無くなっていましたので、症状固定として障害手当金になると判断しました。
受任してから申請までに行ったこと
まずは最初の耳鼻科へ、受診状況等証明書(初診証明)の作成を依頼したところ問題なくお書きいただけました。
診断書を依頼していただく際は、正しい内容でお書きいただけるよう参考資料を作成し、医師へお渡しいただきました。
完成した内容を拝見したところ、左耳の聴力について症状固定とはお書きいただけませんでしたが、障害状態から固定していると見なされるはずだと判断しました。
結果
無事、障害手当金が支給されました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

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