医師に日常生活の困難さが伝わっていなかったケース

相談時の状況

訪問看護ステーションの看護師さんからご紹介いただき、後日ご本人・お母様・看護師さんに面談へお越しいただきました。

 

社労士による見解

30代後半の方で、統合失調症の発症は10代の頃でした。

小学校6年生頃からクラスで嫌われていると思い込むようになり、心悸亢進、四肢冷感、過呼吸などの症状がでるようになったそうです。異常を感じて掛かりつけの小児科を受診されたところ、転換性障害と診断されました。

不安感に襲われて毎日のようにその小児科を受診されたのですが、一向に改善しないため途中で諦めてしまったそうです。

中学に上がってからも直ぐに被害妄想からクラスで嫌われていると感じるようになり、不登校となりました。
母親に連れられて大学病院の精神科を受診されましたが、薬を飲むと余計に症状が悪化すると思い込み、勝手に通院を止めてしまいました。

高校に進学しても状態は変わらず、直ぐに退学したそうです。

しばらくは自宅に引き籠って生活されていたのですが、気分に波が現れるようになり、躁転すると活発的となってアルバイトなどを始めるようになりました。
しかしバイト先でも被害妄想が出現し、すぐに辞めてしまうことを繰り返していました。

約10年前から家族にも被害妄想を抱くようになり、異常行動が度々みられるようになったため家族が無理やり精神科を受診させたところ、統合失調症と診断されました。

その後は入退院を繰り返していましたが本人は自覚が無く、入院させられることを不服に思っていたようです。
本人の希望に従って退院させると衝動的に家を飛び出して行方がわからなくなることが度々あったため、主治医の指示で訪問看護を受けることとなったそうです。


ご本人の様子は一見すると異常は感じられず、非常にお元気な印象を受けましたが、会話をしてみると易怒性や被害妄想が強いことは直ぐにわかりました。

 

受任してから申請までに行ったこと

ご本人は病識が非常に薄く、お母様や看護師の方も症状や日頃の状態などについてご本人の目の前でお話しいただくことができませんでしたので、後日それぞれに個別でヒアリングを行いました。

小学6年のころに受診された小児科が初診になるのですが、残念ながらそこは既に廃院となっていました。
初診日の証明(受診状況等証明書)は、原則として初診の医療機関にて、カルテに基づいて作成してもらわなければなりません。初診日に関する客観的な証拠を提出できなければ、障害年金はいとも簡単に不支給とされてしまいますので注意が必要です。

しかし20歳前に初診日がある場合は、年金の請求が20歳からしか行えない関係上、成人するまでにどこかの病院を受診していたことを証明できれば問題ありません。

この方が中学生の頃に受診していた大学病院では、カルテを永久保管していることを知っていましたので、直ぐにそちらで受診状況等証明をを書いてもらいました。


ところが診断書を現在の主治医に書いてもらったところ、頻繁に入退院を繰り返しており、病院から訪問看護を義務付けられているほどの状態であるにも関わらず、3級相当の内容になっていました。

推測ですが、この方は一見すると非常に元気でしたので、主治医は日常生活能力に関する「適切な食事」「身辺の清潔保持」などの項目について問題が無いように感じておられたのではないかと思います。

明らかに間違った認識で診断書を作成しておられたのですが、診断書は医師が、医師の判断に基づいて書くものとされていますので、内容について口を挟むことはできません。
また仮に指摘をすることで医師の機嫌を損ねてしまい、今後の治療に影響がでてしまう場合もあります。
こちらで病歴就労状況等申立書を作成する際は、日常生活上でいかに支障が生じているのかを、具体的なエピソードを数多く交えながらまとめました。

 

結果

無事、障害基礎年金2級に認められました。

障害年金を受給するためには、いくつものポイントを押さえながら資料を集めていかなければなりません。例外事項も数多くあり、一般の方が全てを理解しながら進めていくことは不可能です。運任せの申請になってしまわないよう、まずは専門家へご相談いただくことをお勧めします。

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