網膜色素変性症での障害年金申請を断念しておられたケース
相談時の状況
ご本人よりお電話でご相談いただき、後日面談にお越しいただきました。
社労士による見解
この方は幼少期から左目の視力が低く、色弱も指摘されていました。中学を卒業するまでは定期的に受診しておられたそうですが、治るわけでは無いと医師から言われたため、その後は通院しなくなったそうです。その後成人してから視野狭窄を自覚され、改めて眼科を受診されたところ網膜色素変性症と診断されました。
障害年金については面談に来られた時点で既に年金事務所へ相談に行っておられ、ある程度まではご自身で進めておられました。
視野は両目とも5度以内でしたので、障害等級2級に該当することが明らかでした。初診時点のカルテも残っており、間違いなく証明できる状況でしたので、特に問題点は見当たりませんでした。
ご自身で最後まで手続きされることを希望されましたので、注意点などを細かく説明し、そのままお帰りいただきました。
ところが約1年経過した頃、未だに申請できず困っているとのことで再度ご相談いただきました。詳しく状況を伺うと、年金事務所に相談しながら進めておられたのですが、窓口へ行くたびに書類上の不備を指摘され何度も足を運ばれたそうです。何とか書類を揃えて申請しようとされたところ、窓口から通るかどうかわからないと言われ、そのまま諦めてしまわれたそうです。
集めておられた書類を拝見しましたがどこにも問題はなく、確実に障害等級2級に認められるはずの内容でした。そのことをお伝えしたのですが、自分で申請する自信がないとのことで、改めてサポートをご依頼いただきました。
受任してから申請までに行ったこと
以前医師に作成してもらった診断書は既に有効期限を過ぎておりましたので、新たに作成を依頼していただきました。病歴就労状況等申立書も新たにこちらで作成し、申請いたしました。
結果
無事障害基礎年金2級に認められました。
障害年金の手続きは非常に煩雑で、一般の方が行われる場合は複数回年金事務所へ足を運ばなければなりません。診断書などに少しでも不備があれば、その都度やり直しとなることも珍しくありません。また窓口では必要な書類が不備なく揃っているかの確認をされるだけですので、審査に通りそうかどうかの判断はしてもらえません。
必然的に余計な時間が掛かってしまい、年金の支給開始が遅くなって本来であれば貰えるはずだった数か月分を損してしまうことになります。スムーズに手続を行うためには経験が必要ですので、まずは専門家へご相談ください。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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