子供の頃からの網膜色素変性症で障害基礎年金2級に認められたケース
相談時の状況
過去にご自身の病気について行った障害年金の申請を不支給とされてしまい、当センターでサポートして受給できることになったお母様から、ちょうど20歳になる息子さんの障害についてもご相談いただきました。
社労士による見解
詳しくお話を伺うと、小学生の頃から夜盲症が出現し、それに気づいたお母様が眼科を受診させたところ、網膜色素変性症と診断されました。この病気は残念ながら治せるものではなく、有効な治療法もないため、その後は半年に1回程度の頻度で受診し、検査を受けてこられました。
もうすぐ20歳を迎える時点で視力は両方とも0.4程度でしたが、視野が極端に狭くなり、両目とも5度以内となっていました。
視野障害は、I/2視標で両目とも5度以内か、もしくはI/4視標で両目とも10度以内であり、中心10度以内の8方向の残存視野が合計56度以下である場合は、障害等級2級に該当します。視野障害による障害者手帳の2級をお持ちの方なら、おそらく該当するはずです。
初診日の証明も問題なく取れるはずで、障害認定基準も満たしていましたので、特に難しい申請ではありませんでした。そのため手続方法について詳しく説明し、お母様におこなっていただくことも可能であるとお話したのですが、ご自身の申請で失敗されたご経験から、確実に受給できるようにとサポートをご依頼いただきました。
受任してから申請までに行ったこと
主治医に正しい診断書の書き方についてお伝えしたところ、スムーズに作成してもらうことができ、完成した診断書を見ても問題はありませんでしたので、直ぐに病歴就労状況等申立書を作成し、障害認定日が経過した2週間後に申請することができました。
結果
無事障害基礎年金2級に認められました。
このケースは特に難しい内容ではありませんでしたので、とてもスムーズに申請まで進められました。しかし難しくないというのは、経験を積んだ我々専門家にとっての話であり、一般の方々にとっては、初めて経験するややこしい申請ということになってしまうはずです。
ご自身で障害年金請求を行う場合は、年金事務所へ相談に行き、窓口担当の指示に従いながら進めていくことになります。
(国民年金の場合は市役所などの窓口でも手続きできますが、年金事務所の窓口よりも詳しくありませんので、あまりお勧めしません)
何度も何度も相談に行かなければならず、最低でも5回程度は足を運ぶことになるはずです。診断書などの書類に不備があった場合はその都度指摘されてやり直しとなり、10回以上出向かなければならなくなることも珍しくありません。当然申請できるまでに長い期間が経過してしまい、途中で諦めてしまわれる方もいらっしゃいます。
スムーズに手続を進めていくためには、まず初めに専門家へご相談いただくことをお勧めします。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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