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両黄斑変性症で障害厚生年金1級に認められたケース(事例№292)

相談時の状況

両黄斑変性症を患っておられる60代の男性について、奥様からご相談いただきました。

 

社労士による見解

この方は十数年前から視力の低下を自覚するようになり、10年前に近所の眼科を受診されました。
その際、両黄斑ジストロフィーと診断されたのですが、治る病気ではないと言われたため通院はしませんでした。

その数年後に症状が悪化したため、大きな総合病院の眼科を受診されましたが、そこでも治せないと言われたため通院しませんでした。

その後も視力はどんどん悪化していき、現在から約2年前にはほとんど見えなくなっていたため、障害者手帳を取得するために別の病院を受診し、診断書を書いてもらいました。

奥様が障害年金の存在を知り、手続きをしようと年金事務所へ通われたのですが、言われたとおりに初診証明(受診状況等証明書)を取得して窓口担当者に見せたところ、「これではダメだ」と言われたそうです。

しかし説明を聞いても何がダメなのかよくわからず、どうすればよいかわからなくなって手続きを進められなくなったそうです。

奥様は大きな総合病院の眼科が初診日と考え、10年前に近所の眼科を受診したことは年金事務所で話していなかったそうです。
ところが受診状況等証明書を取ってみると、前医の存在をほのめかすような内容が書いてあったため、窓口担当者はその総合病院は初診ではないと判断され、そのことを奥様に説明されたようです。

 

受任してから申請までに行ったこと

10年前に1度だけ受診された近所の眼科に確認したところ、当時のカルテは破棄されずに残っていましたので、問題なく受診状況等証明書を作成してもらえました。

診断書の作成は、当初は障害者手帳の診断書作成もお願いされた眼科に依頼してもらおうとしたのですが、医師から、「10年前に診断された両黄斑ジストロフィーと、現在の視力障害との関係が証明できないため書けない」との理由で断られました。

10年前の症状との関連は「不明」と書かれても問題はありませんし、医師法では正当な理由なく診断書作成を断ることは違法とされていますので、医師に何とか説明して説得することも可能でした。

しかし眼の障害は、検査数値による明確な障害認定基準があるため、視力検査をしてもらえるのであれば、どこの眼科で診断書を書いてもらっても問題はありません。

時間を掛けて医師を説得する必要はないと判断し、近くの眼科を受診してもらい、そこで診断書を書いてもらいました。

 

結果

無事、障害基礎年金1級に決まりました。

視力障害や視野障害は検査数値による明確な認定基準が存在しますので、他の障害に比べて比較的手続きの難易度は低いです。

しかしいざ手続きを始めてみると、初診日がご本人の認識よりもどんどん過去に遡ってしまい、証明できなくなって受給できなくなることがよくあります。

また初診日に問題が無い場合でも、診断書の必要な項目の記載が漏れており、それが原因で不支給にされてしまうこともあります。

問題なく進められそうかどうかを、まずは専門家にご相談いただくことをお勧めします。

社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)

舩田 光朗
舩田 光朗社会保険労務士
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