骨髄移植後の安定した状態でも多発性骨髄腫で障害厚生年金3級に認められたケース
相談時の状況
多発性骨髄腫を患っておられる50歳の男性から電話でご相談いただき、後日事務所へお越しいただいて面談を行いました。
社労士による見解
この方は数年前に会社の健康診断で貧血を指摘され、総合病院を受診して検査を受けたところ、多発性骨髄腫と診断されました。
約半年後に骨髄移植手術を受けたところ、殆ど治癒に近い状態となり退院されました。
しかし約1年後に病状が悪化して再び入院となり、その更に半年後に再び骨髄移植手術を受けました。
ご相談いただいた時点では比較的安定していましたが、免疫力の低下や倦怠感があったため仕事は休職しておられました。
多発性骨髄腫の1級と2級には、比較的明確な障害認定基準があります。
直近で受けられた血液検査の結果を拝見したところ、障害等級2級に認められるほどの数値ではありませんでした。
しかし障害等級3級は認定基準が比較的曖昧で、数値による基準も存在しませんでしたので、現在の状態でも3級なら該当する可能性があると判断しました。
受任してから申請までに行ったこと
診断書の作成を本人から依頼してもらう際は、骨髄腫の障害認定基準と、正しい診断書の書き方を参考資料にまとめて主治医にお渡しいただきました。
出来上がってきた診断書を拝見すると、白血球は増加傾向にあり、障害状態を示す5段階の選択項目も辛うじて下から2番目に丸が付いていましたが、肝脾腫は「無し」に丸が付けられており、3級に該当するかどうかが微妙な内容でした。
そこで病歴就労状況等申立書を作成する際は、感染リスクの高さや倦怠感を強くアピールし、手足に痺れもあって就労に影響が出ていることも具体的に記載しました。
結果
なんとか、障害厚生年金3級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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