全身性エリテマトーデスで障害基礎年金2級に認められたケース(事例№5010)
相談時の状況
数年前から全身性エリテマトーデスを患っておられる、20代の女性からご相談いただきました。
ご自身で手続きを進めておられたのですが、不安と感じて地域の障害者・生活支援センターの職員さんに相談されたところ、当センターをお勧めいただいたとのことでした。
社労士による見解
数年前から倦怠感が出現するようになり、当初は疲れによるものと考えておられたそうですが、しばらくすると足が腫れるようになったため、近くの総合病院を受診されました。
直ぐにネフローゼ症候群と診断され、全身性エリテマトーデス(SLE)の疑いもあるということで、大学病院を紹介されました。
やはり大学病院でSLEと診断され、ステロイド剤を短期間に大量投与する、ステロイドパルス療法が開始されました。
数年後にはステロイドパルスの影響で大腿骨骨頭壊死を発症し、両足の大腿骨頭を人工骨頭に置換する手術を受けました。
その後もSLEについては膠原病内科へ、大腿骨骨頭壊死については整形外科へ通院を継続していましたが、SLEによる全身の痛みが酷く、一日の大半を横になって過ごしておられましたので、障害等級2級に該当する可能性が高いと判断しました。
しかしご相談いただいた時点で、膠原病内科ではなく、整形外科の主治医へ診断書の作成を既に依頼しておられましたので、SLEの障害状態について実態に則した内容でお書きいただけるか注意が必要と感じました。
受任してから申請までに行ったこと
整形外科で作成された診断書を拝見したところ、やはりSLEについてはあまり触れられておらず、大腿骨骨頭壊死によって人工骨頭に置換したことを中心に書かれていました。
障害認定基準上、主要な関節を人工関節や人工骨頭に置換している場合は、障害等級3級に該当します。
診断書の内容はまさに3級相当でしたが、この方は2級以上でなければ支給されない障害基礎年金(国民年金)が対象でしたので、このままでは不支給確実でした。
大腿骨骨頭壊死のことよりも、SLEについて詳しくお書きいただく必要がありましたので、いつもご協力いただいている相談員さんにご協力いただくことにしました。
こちらで作成した参考資料を相談員さんにお渡しし、相談員さんから膠原病内科の先生に事情をご説明いただいたところ、改めて診断書をご作成いただけました。
結果
無事、障害基礎年金2級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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