緑内障で障害年金請求しようとしたが初診の病院が無くなっていたケース(事例№5975)
相談時の状況
長年緑内障を患っておられる50代の弟さんについて、お兄様からご相談いただきました。
お兄様が年金事務所に通って手続きを進めておられたのですが、最初にかかった病院がすでに廃院となっており、どうすればよいかわからない、とのことでした。
社労士による見解
詳しくお話を伺うと、この方は20数年前に視力の低下を自覚され、近くの眼科へコンタクト作成のために受診されたところ、緑内障の診断を受けました。
その後は10年近くその眼科を定期的に受診されていましたが、医師の引退に伴って大学病院の眼科へ転医されました。
その大学病院には今も通院しておられ、2年前に右目の、1年前には左目の緑内障手術を受けておられました。
年金事務所の窓口で最初の眼科の初診証明を取ってくるよう指示されましたが、10年以上前に廃院となっていましたので当然カルテはすでに破棄されていました。
しかしこの方は、最初の眼科が閉院される際に紹介状を持って現在の大学病院へ転医されていましたので、その紹介状に初診日が記載してあれば、十分証明できる状況だと判断しました。
受任してから申請までに行ったこと
大学病院から当時の紹介状を取り寄せてもらったところ、初診の情報として日にちまでは書かれていませんでしたが、「〇年〇月」と月までは明記されていましたので、十分な証拠になると判断しました。
またこの方からご相談いただいたのは令和3年の12月だったのですが、実はこの時点では、視力も視野も、障害年金を受給できるほどの状態ではありませんでした。
しかし年明けの令和4年1月から眼の障害認定基準が大幅に変更され、新しい基準でみた場合は、視野障害として1級に相当することがわかっておりましたので、年が明けてから医師に診断書を作成してもらい、申請しました。
結果
無事、障害厚生年金1級に決まりました。
社会保険労務士 舩田 光朗(ふなた てるあき)
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