20才の時点で受診は無かったが遡りが認められたケース

相談時の状況

先天性の両側感音性難聴を患っておられる20代の女性について、病院のソーシャルワーカーさんからご相談いただきました。

その女性はお子さんのことについて病院の相談窓口に行かれたのですが、ソーシャルワーカーさんが聴力異常に気付き、障害年金の申請を勧めておられました。

 

社労士による見解

病院の相談室へお邪魔し、ご紹介いただいた相談員の方にもご同席いただき、ご本人と面談しました。

この方は3歳児健診の時に聴力異常をしてきされ、その後は何度か病院に行かれたそうですが、治らないと言われたため、定期的な通院はされませんでした。

 

約1か月前の聴力検査結果を拝見したところ、両耳とも90dbを超えていましたので、障害等級2級に該当することは確実でした。

ご本人は口頭での意思疎通が非常に困難なため、相談員さんがサポートして手続きを進めようとされたのですが、役所の担当者から次のことを言われたそうです。

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1.初診である3歳の頃のカルテは既に破棄されていたため、「第三者証明」を2人以上に書いてもらわなければ初診日を証明できない。

2.20歳時点では通院が無かったため、遡って障害年金を請求することはできない。
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まず「1」についてですが、この方は第三者証明を提出する必要などありませんでした。

「第三者証明」とは、初診時点の客観的証拠が何も無い場合に、2人以上の第三者に書いてもらうことで初診日の証明とするための様式です。

確かに初診時のカルテは既に破棄されていたのですが、この方は3歳の時に聴力障害で障害者手帳を取得されていました。

障害者手帳の申請には医師の診断書が必須ですので、その時点で医師の診察を受けていたことは明らかで、障害者手帳のコピーを提出すれば十分でした。


次に「2」については、障害認定日である20歳の時点で医師の診療を受けていなければ、その当時の障害状態を証明するための診断書を作成してもらうことができませんので、確かに通常は遡り不可能です。

しかしこの方は、15歳の時に障害者手帳の等級が2級に上がっており、その時点で両耳の聴力は90dbを超えていました。

感音性難聴は一旦悪化してしまえば回復することは無いため、15歳の時点で90db以上なのであれば、20歳時点では同程度かそれ以上に悪化していたことは明らかでした。

そのため原則は、障害認定日時点で受診がなければ遡及請求はできないはずなのですが、15歳時の聴力検査結果を提出すれば、遡って認められる可能性は十分あると判断しました。

 

受任してから申請までに行ったこと

現在の障害状態を証明するための診断書と合わせて提出するために、15歳の時の障害者手帳更新用の診断書コピーを役所から取り寄せました。

病歴就労状況等申立書を作成する際は、障害認定日である20歳時点の診断書は提出できないが、15歳時の聴力レベルに基づいて障害等級2級に認めるべきであるとの具体的な説明文を記載しました。

 

結果

無事、20歳時点まで遡って障害基礎年金2級に認められました。

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