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統合失調感情障害で5年遡及分を不支給から障害厚生年金3級に変更できたケース(事例№444)

相談時の状況

統合失調感情障害を長年患っておられる、40代男性のお母様からご相談いただきました。

お母様が年金事務所に何度も足を運ばれ、やっとの思いで申請されたのですが、現時点の障害状態は2級に認められたものの、障害認定日時点は不支給とされてしまったそうです。

5年分遡って支給されると考えていたのに、理由もわからず不支給とされてしまったため、納得ができないとのことでした。

 

社労士による見解

障害年金の審査結果に納得できない場合は、審査請求(不服申立)を行なうことができます。

ご自身で手続きをされた結果、不支給とされてしまい、審査請求を希望して当センターへご相談に来られる方がよくあります。

大半は、医師が作成した診断書が非常に軽い内容になっていたり、ご自身が作成された病歴就労状況等申立書で障害状態が軽いと判断されてしまうような問題のある書き方をされているケースです。

診断書や病歴就労状況等申立書が通る内容になっていなければ、審査請求をしても結果はまず間違いなく覆りません。

そのような場合は審査請求ではなく、もう一度事後重症で申請しなおすことをいつもお勧めしています。

ところがこの方の場合は、診断書や申立書を見ても、内容に問題は全くありませんでした。

それどころか障害認定日時点の診断書は、2級で認められた現時点のものと殆ど同じ内容でした。

明らかに不当な審査が行われたものと判断しましたので、このときは審査請求で対応することにしました。

 

受任してから申請までに行ったこと

まずは、障害認定日時点の診断書と、現時点の診断書の両方を細かく見比べてみました。

それぞれ別の医療期間で作成されたものでしたが、障害等級の判断で重要な日常生活能力に関するチェック項目は、何と全く同程度でした。

しかしいくつかの項目でわずかな違いがあり、その一つが「同居人の有無」に関する項目でした。

現時点では同居人が「有」とされていたのに対し、障害認定日時点は「無」と書かれていました。

実は稀にですが、同居人が「無」とされていると、「一人暮らしができるくらい元気」と判断され、これを口実に障害状態を不当に軽く判断されてしまうことがあります。

統合失調症や双極性感情障害を患った方は、症状が原因で家族関係がうまくいかないことが多く、やむを得ず一人で暮らされる場合があすのですが、そういった事情を後から説明してもなかなか覆すことができません。

しかしこの方の診断書には、「殆どを実家で過ごしている」ことや、「食事や家事など全て家族に頼っている」旨などが明記されていましたので、実質的には一人暮らしができているとはいえない状況であることを主張できました。

また就労についても、現時点の診断書は「無職」とされていたのに対し、障害認定日時点の診断書は「一般企業で一般就労」と書かれていました。

一般就労できている場合は、まず間違いなく審査上で障害状態を軽く見られます。
障害者雇用は別ですが、一般雇用で就労できていれば、2級に認められることは無いと考えた方がよいでしょう。

しかし診断書には、認定日時点は「休職していた」とも明記してありましたので、就労できていないことは明らかでした。

上記のようなポイントを指摘し、審査請求を行いました。

 

結果

残念ながら2級にはなりませんでしたが、何とか3級で5年遡及を獲得できました。

私の主観ですが、精神疾患で遡りを求めた申請をしても、明確な理由もなしに却下されてしまうことが増えたように思います。

そういう場合は審査請求を行うのですが、元々精神疾患は目に見えないもので、認定基準も曖昧なため、無理やり理由をこじつけて却下されてしまうことが多いです。

以前、元審査担当者にお話を伺う機会があったのですが、その方によると、同僚の審査担当者の中には「精神疾患で5年遡及は何としても認めたくない」と豪語する人もいたそうです。

だからといって、個人的な感情だけで却下しているわけでは無いと思いますが、最近の審査の傾向を見ていると、勘ぐってしまいたくなることが多々あります。

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