リンパ浮腫による下肢障害で障害基礎年金2級に認められたケース

相談時の状況

子宮頸がんを患い、手術後から右足がリンパ浮腫のため不自由となった40代女性からご相談いただきました。

 

社労士による見解

この方は約8年前に子宮頸がんを発症し、手術の際に両足のリンパ節を取り除いておられました。
その後がんは根治したのですが、リンパ浮腫から右足全体が倍以上に膨れ上がり、日常生活に大きな影響が出ておられました。

障害年金は、細かく設定された障害認定基準に基づいて審査されます。
障害等級2級とされる一下肢の障害については、は次のように基準が定められています。

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『一下肢の機能に著しい障害を有するもの』
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これだけだと、非常に曖昧でよくわかりません。
さらに認定要領には、次のようなことが書かれています。

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『一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの』
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『関節が全く用を廃した』状態とは、次のいずれかに該当する場合を言います。

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ア 不良肢位で硬直している
イ 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の1/2以下に制限され、かつ筋力が半減している
ウ 筋力が著減または消失している
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この方の右下肢は、リンパ浮腫により倍以上に膨れ上がっていますが、筋力は正常であり、可動域も多少は制限されているものの、それほど変化はありません。

つまりこの基準からすると、障害等級2級には該当しないということになってしまいます。

しかし下肢障害の認定基準には、次のような基準も設けられています。

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『身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの』
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非常に曖昧でわかりにくいですが、要するに、『日常生活に大きな支障が出ている状態』ということです。

この方の右足は、自分の意思で動かすことはできるものの感覚がマヒしており、常に長時間正座をした後のような状態です。
倍以上に膨れ上がっているため右足だけが異常に重く、少し移動しただけでも疲れてすぐに歩行できなくなります。

確かに筋力や可動域は正常ですが、実質的に右足は殆ど使用できない状態でしたので、2級に該当する可能性があると判断しました。

 

受任してから申請までに行ったこと

受診時に主治医へご本人から障害年金の相談をしていただいたところ、あまりよくわかっておられないように感じられたそうです。

そこで、その病院で以前からお世話になっている相談員さんに連絡し、先生のことについて伺ったところ、やはり診断書作成に慣れておられず、お書きいただくといつも内容に不備が見つかるとのことでした。

そこで、正しい内容でお書きいただけるよう注意点などを参考資料にまとめ、相談員さんから医師へお渡しいただきました。

しかし数か月後に出来上がってきた診断書を見ると記載漏れが多数あり、とても提出できる内容ではありませんでしたので、抜けている部分を細かく指摘する資料を作成し、再度相談員さんからお渡しいただいてようやく完成しました。

 

結果

無事、障害基礎年金2級に決まりました。

障害等級の審査は、年金機構の認定医が医学的な見地から行われます。
今回はおそらく、かなりご理解のある先生にご判断いただけたものと思われます。

残念ながら今回のようなケースですと、単なる一下肢の障害と捉え、筋力や可動域による認定基準に当てはめて『障害等級に該当しない』と判断されてしまうことの方が多いように感じます。

『日常生活に支障が出ているかどうか』という考え方は非常に曖昧で、『該当しない』とする理由はどうとでも説明できてしまうので、一旦不支給とされると覆すのは非常に困難です。

最終的には審査を受けてみなければどうなるかわかりませんが、障害状態や日常生活状況等を的確に伝えるための努力は必要です。

 

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