子供の頃からの感音性難聴で初診のカルテはなかったが認められたケース

相談時の状況

両感音性難聴を患っておられる、50代の女性のご家族からご相談いただきました。

当初は、お母様が手続きを進めようと年金事務所へ相談に行かれたようです。
窓口で初診証明(受診状況等証明書)を取得してくるよう窓口で指示されたのですが、当時の病院へ確認したところ既にカルテは破棄されており、どうすればよいかわからなくなって当センターへご相談いただきました。

 

社労士による見解

この方は小学5年生の時に健康診断で難聴を指摘され、耳鼻科へ通院するようになりました。

20歳になる頃までは年1回の頻度で耳鼻科を受診されていたのですが、治療をしても治る病気ではないため、就職してからは通院を止めてしまわれました。

ご相談いただいた時点でも受診はされていませんでしたが、両耳とも殆ど聞こえない状態したので、間違いなく障害等級2級以上に該当すると判断しました。

 

受任してから申請までに行ったこと

障害年金は、原則として初診日をカルテに基づいて証明しなければなりません。
カルテが無い場合は、それに代わる客観的な証拠を提出できなければ、残念ながら障害年金は受給することができないのです。

しかしこの方のように初診日が20歳前の場合は、20歳にならなければ障害年金を請求できない関係上、20歳までにどこかの医療機関を受診していたことを証明できれば、実務上は初診証明として認められます。

また20歳までの医療機関でどこにもカルテが残っていない場合でも、医師の診療を受けていたことを客観的証拠に基づいて証明できれば問題ありません。

この方の場合は、19歳の時に障害者手帳の交付を受けておられました。
障害者手帳の交付を受けるためには医師の診断書が必要ですので、少なくともその時点で医師の診療を受けていたことは明らかです。

20歳前から障害者手帳を持っているという事実だけで、審査上は初診証明として認められるのです。


診断書作成の際は、医師に正しい診断書の書き方をご認識いただけるよう参考資料を作成し、ご本人からお渡しました。

 

結果

無事、障害基礎年金2級に決まりました。

前述したように、年金事務所の相談窓口で求められた書類が揃わなくても、実務上は問題ない場合があります。
しかし窓口では原則通りの提出物を求められますので、混乱してしまわないよう、初めから専門家へご相談いただくことをお勧めします。

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