胸椎髄膜嚢腫による下肢障害で障害厚生年金3級に認められたケース

相談時の状況

ご本人から電話でご相談いただき、後日事務所へお越しいただいて面談を行いました。

 

社労士による見解

この方は20年以上前から両ひざの痛みを訴えて、いくつかの整形外科を不定期に受診されていました。

約10年前から両ひざに力が入りにくいと感じるようになり、大学病院を受診して検査を受けたところ、脊髄に硬膜外嚢が見つかりました。
嚢胞が神経を圧迫し、両下肢を麻痺させていたようです。

嚢胞を取り除いても麻痺は改善しないことがわかっていましたが、嚢胞が大きくなると麻痺も悪化する恐れがありましたので、直ぐに手術を受けられました。

その後は徐々に両下肢の筋力が低下し、現在は杖を使用しなければ歩行が困難な状態でした。
以前は外回りの仕事をされていたのですが、歩行が困難となってからは事務職に変更してもらい、現在も就労を続けておられました。

 

受任してから申請までに行ったこと

嚢胞を取り除く手術を受けられた際に、生命保険会社提出用として主治医が書かれた診断書のコピーをお持ちでしたので、見せていただきました。

内容を読むと、約20年前から両ひざの筋力低下や痺れが出現していたように書かれていました。
おそらく、初診時にご本人が両ひざの痛みが昔からあったことについて話されたことを、主治医が勘違いして、その当時から麻痺が出現していたと思い込んでしまわれたようです。

もしも同様のことを診断書に書かれてしまうと、初診日は20年前まで遡ってしまいます。
その当時の医療機関に確認したところ、カルテは既に破棄されていました。

初診日は、原則カルテに基づいて証明することとされており、客観的証拠に基づいて証明できなければ障害年金を受給できなくなる可能性が極めて高くなります。

ご本人に当時の状態を詳しく教えてもらったところ、両ひざの症状は痛みだけで、筋力低下や痺れは一切なかったそうです。
硬膜外嚢の影響であれば当然麻痺がでるはずで、それが無いのであれば、胸椎髄膜嚢腫とは全く関係ありません。

まずは主治医の誤解を解いてもらう必要がありましたので、ご本人に詳細を説明し、受診時に医師へお話しいただいたところ、直ぐにご理解いただけました。

その後問題なく診断書をお書きいただくことができ、病歴就労状況等申立書やそれ以外の書類も全てこちらで作成して申請を完了させました。

 

結果

無事、障害厚生年金3級に決まりました。

障害年金制度における初診日とは、「障害の原因となった傷病について初めて医師の診療を受けた日」とされています。
つまり関係があると思われる症状について、初めて医師に診てもらった日が初診日となるのです。
初診日は、「病名がわかった日」ではないですし、「専門医に診てもらった日」でもありません。

この初診日の判断は、医師に書いてもらう診断書や受診状況等証明書(初診日証明)の記載内容から判断されますので、曖昧な書き方や紛らわしい表現だと誤解されてしまうこともあります。

今回のケースでは、いつ頃から症状が出ていたかということはあまり治療に関係が無く、おそらく医師も重要視されていなかったため、曖昧に認識されていたようです。

しかし、こういった医師や本人も意識していない点が障害年金の受給を左右してしまうこともめずらしくありませんので、注意が必要です。

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