年金制度が厚生年金へ統一された後に障害共済年金で受給できたケース

相談時の状況

公務員の方からお電話をいただき、後日面談にお越しいただきました。

 

社労士による見解

この方は約1年6か月前に自宅で脳内出血が出現し、病院へ緊急搬送されました。
運よく命は助かったものの、右半身に強い麻痺が残りました。
初診から約半年経過した頃に症状固定と判断されて退院し、それ以降は経過観察のために2-3か月に1回の頻度で通院されていました。

公務員の方はご存じかと思いますが、共済年金は平成27年10月に厚生年金へ統一され、それ以降に受給権が発生したものは共済年金ではなく、厚生年金が支給されることとなりました。


少しややこしいのですが、受給権が発生する時期は、申請の仕方によっても変わってきます。
障害年金制度では原則として、初診日から1年6か月経過した時点を障害認定日と呼び、その時点から申請することが可能になります。

この障害認定日時点では等級に該当するほどではなかったが、その後に重症化した場合は、現在の状態だけを審査してもらう申請を行います。(事後重症請求)
この場合は、申請した時点で受給権が発生します。

障害認定日時点の障害状態も審査してもらう申請(認定日請求)を行い、障害認定日時点の障害状態が等級に該当すると認められた場合は、障害認定日時点で受給権が発生します。
(認定日請求をしても、認定日時点では等級に該当せず、現時点だけ等級に該当した場合は、申請した時点で受給権が発生します)

この方は、障害認定日が原則通り初診日から1年6か月経過した時点と判断された場合は、その時点で平成27年10月を過ぎていましたので、認定日時点で認められても障害共済年金ではなく、障害厚生年金の対象とされてしまうはずでした。


しかし脳内出血や脳梗塞による片麻痺は、障害認定日時ついて特例が定められています。
初診日から半年以上経過し、それ以降で症状固定と認められる場合は、症状固定と判断された日が障害認定日になるのです。

この方が症状固定と医師に判断されたのは平成27年10月の直前でしたので、障害厚生年金ではなく、障害共済年金を受給出来る可能性があると判断しました。

ところが医師が症状固定と判断した時点では関節の可動域や筋力などの測定が行われておらず、障害認定日時点の診断書を詳しくお書きいただけない可能性が濃厚でした。

 

受任してから申請までに行ったこと

ご本人から医師に確認してもらったところ、やはり障害認定日時点で細かい計測は行われていませんでした。
しかし脳血管障害による機能障害の審査は、各関節の可動域や筋力よりも、「つまむ」「握る」などの日常生活動作が行えるかどうかが重要視されます。また障害状態があまり変化しませんので、現在の障害状態に関する診断書がしっかり書かれていれば、障害認定日時点の診断書の記載項目に空白が多くても認められやすい傾向にあります。

その旨を医師にお伝えし、障害認定日時点と現時点についての診断書をそれぞれご作成いただきました。


病歴就労状況等申立書を作成する際は、障害状態について詳しく記載するだけではなく、初診から半年経過した時点で症状が固定していたことをしっかりご判断いただけるよう、当時の状況についても詳しく記入しました。

 

結果

無事半年経過した時点で症状固定と認められ、障害共済年金2級に決定しました。

障害年金制度は非常に複雑です。
例外事項もたくさんあり、医学的な知識も必要ですので、一般の方がネットや書籍で調べるだけでは、正しく判断できるようにはなりません。初めに経験豊富な専門家へご相談いただくことをお勧めします。

 

  • 受給事例の最新記事

    脳疾患の最新記事

    脳血管障害(脳出血・脳梗塞・もやもや病等)の最新記事

    身体障害の最新記事

    関節リウマチ・パーキンソン病・四肢麻痺等の最新記事

    障害年金無料相談会受付中!075-662-8007
    障害年金無料診断キャンペーン
    障害年金の申請で損をしないために!! あまり知られていない障害年金の事実!
    無料相談会ご予約受付中