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数十年前の初診日を第三者申立のみで証明し混合性難聴で障害基礎年金2級を受給できたケース

相談時の状況

両混合性難聴の50代男性からお電話いただき、後日無料相談会へご参加いただきました。

 

社労士による見解

聴力レベルを確認すると、両耳とも90db以上とのことでしたので、障害等級2級に該当することは明らかでした。供の頃から常に耳ダレが出ていたそうなのですが受診はされておらず、6年前に初めて医師の診察を受けられたそうです。

しかしこの方は自営業で、かなり以前から経営が苦しかったため国民年金の保険料を滞納しておられるようでした。一枚だけ委任状をお書きいただき、年金事務所で年金記録を確認してみたところ、保険料の納付要件を全く満たしていないことがわかりました。

保険料納付要件を満たしていない限り、障害年金を受給することは不可能です。唯一受給できるとすれば、初診日が20歳前である場合のみです。年金制度に加入していなかった20歳前に初診日がある場合は、『20歳前障害』という特例の扱いとなり、20歳以降の保険料を全く納付していなかったとしても受給できるのです。

この方は6年前に初めて受診したと認識しておられたのですが、子供の頃から耳ダレが出ていたそうなので、親御さんが受診させていた可能性が考えられました。

念のためにお母様に子供の頃のことを聞いてもらったところ、ご本人は忘れておられただけで、やはり受診しておられたことがわかりました。中学を卒業する頃まで、数年に1回程度受診して検査を受けておられたそうです。

ところがこの方のご年齢は現時点で60歳前でしたので、10代の頃となると40年以上も前のことになります。お母様の話によると1歳の時に重度の中耳炎に掛かり、それがもとで右耳は殆ど聞こえなくなったそうですが、当時の病院は何十年も前に廃院となっていました。

その後もいくつかの病院を受診しておられましたが全く覚えておられず、思いだされたとしても、カルテが残っている可能性は非常に低い状況でした。

 

受任してから申請までに行ったこと

初診日の証明は、原則としてカルテに基づいて行わなければ認められません。カルテ以外でも、初診日が記された紹介状などの客観的証拠が残っていれば証明できますが、何も残っていないとなると、残念ながら障害年金の受給は極めて困難になります。

特に初診日が20歳前だとかなり過去まで遡らなくてはならなくなり、証拠が何も残っていないケースが多くなります。そのため20歳前障害については、2人以上の第三者による申立書によって、初診日証明の代わりとすることができる決まりがあります。

(ただし民法における3親等以内の親族は第三者から除かれます。また20歳以降の初診日についても、平成27年10月から第三者証明による申請が認められていますが、20歳以降の場合は原則として何らかの客観的証拠を添付する必要があります)

しかし第三者証明を提出しても、必ず認められるわけではありません。審査機関が第三者による申立書の内容を見て、信憑性が疑わしいと判断されてしまえば、残念ながら受給できません。また当時医者に掛かっていたことについて証言してもらわなければ初診の証明にはなりませんので、単に耳が悪かったということだけ証言してもらえても効果はありません。

ご本人に確認してもらったところ、高校1年の時の担任と高校2年の時の担任だった方が見つかりました。電話で状況を説明したところ協力を快諾していただけましたので、直ぐに資料を作成して郵送し、口頭でもポイントなどをご説明したうえで第三者証明をお書きいただきました。

一人の先生は過去に通院していたことまではご存じなかったのですが、もう一人の先生は、『当時母親から病院に通院していたと聞いたことがある』、ということまで記載していただけました。

また医師に診断書をお書きいただく際は、幼少時から度々中耳炎を繰り返して通院していたことまでカルテに基づいてお書きいただけるようお伝えしました。

 

結果

無事、障害基礎年金2級に認められました。

 

障害年金制度は、残念ながら複雑です。特に初診証明は注意が必要で、カルテが残っていなければ、何とかして証明できる手立てを考えなければなりません。また初診日時点のカルテが残っている場合でも、診断書や病歴就労状況等証明書の中のちょっとした記載から初診日を遡って判断されてしまい、障害年金を受給できなくなるケースも珍しくありません。

正しい知識や経験に基づいて進めていかなれれば運任せの申請になってしまいますので、まず最初に専門家へご相談いただくことをお勧めします。

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